レーザー加工機は、彫刻機やカッティングマシンでは出来ないガラスや木材、ゴムやアクリルなどへの細かな加工や、彫刻・カットといった幅広い工程までを1台でこなせるマシンです。
近年では大型の物だけでなく家庭用の低価格の物まで様々なメーカーが幅広い機種を発売しています。
その中でも今回はグラボテック社製のレーザー加工機(フラットべッドタイプ)「LS100シリーズ」「LS900シリーズ」についてご紹介していきます。
目次
グラボテック社とは?
グラボテック社は80年以上の歴史を持つ彫刻・刻印・レーザーなどを製造しているメーカーです。
フランスに本社を構え、77か国60,000社以上のお客様に使用されておりマシンだけでなく、ソフト、消耗品など幅広く取り扱っています。
今回ご紹介する商品
1. CO2レーザー、ファイバーレーザーのラインナップが豊富
グラボテック社製のレーザーLS100シリーズ、LS900シリーズはCO2レーザー、ファイバーレーザーの2種類のレーザーソースから選べます。
またワット数も20W~80Wまでのラインナップから選ぶことが出来ます。
LS100 | LS100EX | LS900 | LS100EX FIBRE | LS900 FIBRE | |
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レーザー種別 | CO2 | CO2 | CO2 | ファイバー | ファイバー |
ワット数 | 25/40/60W | 25/40/60W | 40/60/80W | 20/30W | 20/30/50W |
最大加工エリア | 460×305mm | 610×305mm | 610×610mm | 610×305mm | 610×610mm |
では、CO2のレーザーとファイバーのレーザー2種類のレーザーソースでは何が違うのでしょうか?
またワット数によって何が違ってくるのでしょうか?
CO2レーザーとファイバーレーザーの特長
【CO2レーザー】
■向いている素材:ガラス・アクリル・木材・ゴム・アルマイト塗装した金属
・導入費用がファイバーと比べて安い
・厚物の加工断面が綺麗
【ファイバーレーザー】
■向いている素材:アルミ・真鍮・銅・ステンレス・チタン・プラスチック微細なマーキングが可能
・ランニングコストが安い
・ABS樹脂素材を変色させた名入れが出来る
・ 反射率の高い金属の加工が可能
CO2レーザーはガラス、アクリル、木材といった非金属の加工に向いており、レーザー出力(ワット数)によって対応出来るかは異なりますが、厚物のカットも断面をきれいに加工することが出来ます。
それに対しファイバーレーザーは電力、ガスの消費量がCO2と比べて少ないので、ランニングコストを安く抑えることが出来ます。
また、ファイバーレーザーは金属の吸収率が良いので反射率の高い金属の加工に向いているのも特長です。
たとえば升などの木材やハンコなどのゴム版に彫刻をしたい場合、アクリルなどをカット(切断)をしたい場合はCO2レーザー、ステンレスボトルや金属製品、銘板などに彫刻したい場合はファイバーレーザーが必要です。
金属と言っても表面にアルマイト加工や金属メッキした文具などの浅い表面のみを彫刻する場合はCO2レーザーが向いています。
ワット数の違い
ワット数はレーザーの出力の最大値を表しています。つまりレーザーの強さの数値です。
素材の種類や厚みによっては高い出力での加工が必要となるので、作りたい物によってワット数を選ぶのが1つの基準です。
ただ、カット出来るからといって毎回最大出力で加工を行ってしまうと、CO2レーザー発振管(レーザーを出力するパーツ)の劣化が早くなってしまい結果的に高くついてしまうといったケースもあります。
ソフト側で出力数を選ぶことが出来るので厚みや素材によって余裕を持った適切な出力数で加工することをお勧めします。
作りたい物や厚みを基準にどのワット数の機種を導入するのかを選ぶのがオススメです。
レーザー加工機をより幅広く使いたい
ガラス・アクリル・木材・ゴム(CO2レーザーに向いている素材)もアルミ・銅・ステンレス・プラスチック(ファイバーレーザーに向いている素材)もどちらの素材も加工したい!
そんな方にオススメなのが「LS900EDGE」です。
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LS900EDGE
最大加工範囲:610×610mm
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この機種は40WのCO2レーザーと、20/30/50Wから選べるファイバーレーザーを1台に搭載している機種です。グラボテック社製レーザーには金属、非金属などの幅広い素材の加工が可能な機種を豊富にラインナップしています。
2. あると便利な機能が満載!
グラボテックのレーザーは「あると便利」な機能が勢ぞろいです。
効率的な機能が搭載されているのがグラボテック社製レーザー加工機の人気の秘密です!
プリント&カット機能(トンボ読み取り機能)
プリント&カット機能は、UVプリンターなどでプリントした絵柄に対して加工を行う際に位置を合わせることができる機能です。位置を合わせるマークを「トンボ」と呼ぶので、トンボ読み取り機能とも呼ばれたりします。
例えば、アクリルキーホルダーやキャラクターが描かれたアクリルスタンドなどは、UVプリンターでアクリルにプリントを行い、その絵柄に沿って決められた場所をカットする必要があります。
こういった時にプリント&カット機能があれば、絵柄からずれることなく正しい位置でのカットが行えます。
またオプションでカメラを取り付けることにより、専用のトンボを自動で読み取れるようになります。
カメラがあればより正確で効率的な位置合わせを行うことが出来ます。
自動高さ合わせ機能
レーザー加工機は高出力の光の焦点を合わせることにより、精度の高い強力なレーザー光で加工することができます。その焦点を合わせるために素材とレーザーの照射部分の高さを合わせる必要があります。
調整が難しいように思えますが、グラボテックのレーザー加工機なら焦点を合わせる為の高さ調整がボタン1つで行えます。
毎回自動で高さを合わせてくれるので、 作業者が1つ1つ確認する必要はありません。
ノベルティ作成やグッズ作成等で加工する素材の種類が幅広い場合、大量生産を行う場合に作業効率を大幅UP出来るオススメの機能です。
センサーを素材に押し当て高さを測ります。
ポイント&シュート機能
ポイント&シュート機能とはグラボテックのレーザーオリジナルの機能で、素材に対して対角線のポイント2点を決めることであらかじめ加工する範囲を確認できる機能です。
加工する素材によっては1点もので失敗が許されない物や加工できる領域がシビアなものもあります。
そんな時にこのポイント&シュート機能を使えば自身でイメージした加工範囲、加工サイズを画面上で事前に確認して加工することが出来ます。
3. フラットべッドなのに360度加工できちゃう!?
フラットベッドタイプのレーザー加工機は基本的には平面の加工しかできませんが、オプションの「シリンダーアタッチメント」を使用すれば360度ぐるっと加工することが出来ます。
例えば、グラスやワインボトルといった筒状の物にも加工することが出来るようになります。
取り付け、取り外しも非常に簡単に行えるので専用の大型機械を導入しなくても1台でどんな素材への加工にも対応出来るようになります。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
グラボテック社製レーザー加工機の何がすごいのか皆さんに伝わりましたか?
ここまでご紹介した内容は全てグラボテックが選ばれる人気の秘密です。
グラボテックのレーザー加工機なら幅広いラインナップであなたにピッタリな1台が必ず見つかるはず!