ハイエンド向けのインクジェットメディアである「InnovaArt(イノーバアート)」。
数世紀にわたる紙漉きの伝統と、21世紀の技術を組み合わせたインクジェットに適応した革新的なファインアート紙です。
イノーバシリーズは、アート業界から求められる高い画質と保存力の基準を満たした唯一無二の溶剤インクジェット用メディア。その品質の高さから、こんにち世界中の著名なアーティストや写真から選ばれています。
今回は弊社で取り扱いのある、イノーバ製品の特長と仕上がりをご紹介いたします。
イノーバアートが選ばれる理由
欧米をはじめとしたアートシーンで使用されているInnovaArtですが、その魅力は何といっても溶剤インクジェットプリンターで高画質・高品質で印刷できることではないでしょうか。
従来のインクジェットメディアで精細なものをプリントする場合、水性インクジェットプリンターで印刷する必要があります。しかし、イノーバシリーズでは現在お使いの機械のまま新しくアート業界に参入することができます。
美術館水準の高い品質
作品が持つ魅力やポテンシャルを最大限に引き出すファインアート紙です。
美術作品の複製や、個展などでの作品の印刷にも用いられています。イノーバ製品は、鮮やかな発色やグラデーションの色調の豊かな表現が可能です。作品が持つ繊細なディティールまで再現できます。
長期の保存に対応
通常のインクジェットメディアと異なり、酸性やリグニンを含まない素材や、OBA(蛍光増白剤)フリーの特殊なコーティングにより、劣化や変色を最小限に抑えることができます。そのため、時間が経っても作品の美しさを保ち続けます。
多彩な質感でさらなるオリジナリティを創造
作品を美しく引き立てるための仕上がりを、豊かなラインアップからお選びいただけます。
カンヴァスの表面のような凹凸のあるラフネス仕上げから、スムースなマット、艶やかで高級感あふれる光沢仕上げなど、作品の雰囲気やシーンに応じて選択していただけます。
InnovaArt 溶剤インクジェット対応紙の仕上がり
イノーバシリーズのうち、溶剤インクジェットプリンター対応のメディアの仕上がりと特長をご紹介します。
イノーバシリーズの溶剤インクジェット用のファインアート紙は、水性用インクジェット用ファインアート紙に準じたクオリティの高さと高画質を叶えながら、それでいて水性用の印刷紙よりも安価である点が特長です。
さらに、印刷表面の耐久性に非常に優れています。
IFA93 エコソルベントウォーターカラーペーパー
ざらざらとした水彩画のカンヴァスのような質感が特長的です。
水彩画やアクリル絵の具など画材を使った絵画の複製画の製作にもおすすめです。水性用のインクジェット用紙よりも耐久性に優れており、額装や仕上げの際の取り扱いも簡単です。
▲凹凸のあるラフネス仕上げが、作品にオリジナリティや付加価値を持たせます。
IFA94 エコソルベントベルベットアートペーパー
ベルベット調のなめらかな表面は、繊細なディティールの邪魔をせず、作品の持つ魅力をそのまま引き出します。
明るい白を基調としているため、コントラストのある仕上がりになります。鮮やかな色彩のデザインや、モノクローム調のイメージに最適です。
▲マットでスムースな表面が高級感を生み出します。暗い色合いのグラデーションも綺麗に表現できています。
ISN160スーパーノヴァ クローム
艶やかな光沢をもつ昇華転写プリンター用のメディア紙です。
化学反応で用紙に転写されるので、化学薬品にも強く、傷のつきにくいプリントに仕上がります。
▲鮮やかなカラーと濃密な黒色が特長的です。
耐擦性も高く、ファインアートだけではなく写真やイベントでもご活用いただけます。
印刷した作品の長期保存ついて
蛍光増白剤(OBA)不使用
印刷用紙においてパキッとした白さを演出するために蛍光増白剤(OBA)が用紙に含まれる場合がありますが、分子構造が不安定で壊れやすく、経年劣化で黄色みを帯び、用紙退色の原因となります。
イノーバアートのエディションシリーズは、蛍光増白剤(OBA)が含まれておらず経年による変色の心配がありません。 コットンベースのモデルの印刷面はナチュラルなホワイトです。少し黄色側に寄った温かみのあるウォームトーンで、作品に柔らかさと気品を与えます。
アシッドフリー(中性紙)・リグニンフリー
写真の印刷に適したバライタベースのモデルは、高い白色度を実現するために、蛍光増白剤に頼らず、真正硫酸バリウムが使用されております。さらにベース紙はアシッドフリー(中性紙)・リグニンフリーなので紙自体の劣化は極めて少なく、作品の長期保管に最適です。
イノーバシリーズの使用方法
INNOVAART製品は世界中の著名なアーティストや写真家の密な協力のもと開発されて、世界的に利用されているエプソン社のプリンタと互換性を有しています。
INNOVAART社は、主な販売拠点であるヨーロッパにおいてハーネミューレ社、キャンソン社と並ぶ3大メーカーとなっています。
▲SC-S80650(エプソン)での印刷の様子
「ファインアート紙へのプリントは専門的な知識が必要なのでは…」 「印刷に必要なプロファイル設定が難しそう…」と、お考えの方もご安心ください。
印刷に必要なICCプロファイル設定は、メーカー公式ページにて、無料で公開されています。
はじめてのファインアート紙へのプリントであっても、スムーズに印刷していただけます。
まとめ
様々なデータがデジタル化されている現代だからこそ、自身の作品をプリントしてモノとして残したいという方は少なくないのではないでしょうか。長期的な保存や個展などでの活用において、ファインアート紙は欠かせない存在です。
ユーロポートではイノーバシリーズの限定サンプルもご用意しております。
印刷の仕上がりや手触りなどをご確認いただけます。また大幅のロール紙での注文も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。