今や、娯楽の定番となったフェス。日本のあちらこちらでも開催されています。
大量生産に向いているシルクプリント
フェスTといえば、いろいろな種類がありますよね。
フルカラーなもの、単色なもの、ドライTシャツのものなどなど。
今回は、メジャーなシルクスクリーンプリントを使ってフェスTを作ります!
シルクスクリーンプリント(以下シルクプリント)といえば、図柄に孔(あな)の空いた版を通して、インクを対象物に落としていき、図柄を表現します。
ベタ塗りな表現や1色しか表現できないイメージがありますが、
画像などのグラデーション表現や複数色を使う多色刷り、難易度は上がりますが、4色分解印刷といって写真のようにフルカラー表現する方法もあります。
シルクプリントは同じ版で何枚ものTシャツをプリントできるため、大量生産に向いています。
今回はユーロポートオリジナルフェスTを作成しました!その様子をご紹介したいと思います。
さっそく作ってみよう!
データをつくる
Adobe illustratorでデータを作成し、レイヤーごとに色を分けておきます。
デザインが決まったら各レイヤーの同じ位置に、位置合わせのための「+」マークを付けます。ai保存し、レイヤーごとに製版機へ送ります。
製版する
デジタルスクリーンマスター(版)を張った枠を製版機「GOCCOPRO QS200」にセットし、データが送られてきたら製版開始!
今回はデータに写真を使っているので200メッシュの細かいデジタルスクリーンマスターを使用しました。
ベタなどのデータでしたら標準的な120メッシュ、ザクザクラメの入ったインクなら、ラメが孔を抜けるよう粗い70メッシュを使用します。
版が印刷されてきました!
先ほど、すべての版の同じ位置につけた「+」マークも製版されています。
製版が完了したら、多色刷り機にセットしていきます。
各色の版をセットしたら、不要な布やTシャツなどに「+」マークを試し刷りし、各色の「+」マークがぴったり合うまで位置調整していきます。
位置合わせが終わり、「+」マークが必要なくなったら、本番の際にインクが落ちない様、裏からガムテープで塞ぎ、完了です。
Tシャツを刷り台のテーブルにセットし、いざ刷ります!!!
1色目・・・乾燥
1色刷るごとに、「中間乾燥機」にかけて、次のインクと混ざらない様表面を乾燥させます
2色目・・・・乾燥
3色目・・・・・乾燥
刷り終えたら最後に本乾燥をします。シリコーンペーパーを乗せてプレス機で熱プレス!
これで完成です!!!!
ズレないわけ
ここで疑問がわきました。
回転する多色刷り台、なんでズレないんだろう?
いくら位置合わせしても、くるくる回るから、固定した版を降ろすときにずれるのではないか?
シルクを担当してくれたスタッフに聞いてみるとこんな仕掛けがありました!
版を降ろした時に、「版を取り付ける支柱」と「刷り台を支える支柱」についた部品が噛み合うような構造がありました!!
これなら版がズレることがありませんね!!
出来上がり!
シルクスクリーンプリントでつくったTシャツの完成です!
写真も細部までくっきり濃淡表現されています!!
クラスTシャツやイベントスタッフTシャツなどの大量生産に最適なシルクプリント。
あなたもおそろいで作ってみては(^^)??