UVプリントとは、立体的なものにもプリントを施すことができる印刷方法でノベルティーやオリジナルグッズの制作に使われる最新技術として注目を集めています。
そのため、様々な事業所で導入する例が増えてきています。
では、なぜあらゆる材質・形状に印刷ができるのでしょうか?
その秘密はUVプリンターの仕組みに隠されています。
目次

オリジナルグッズを作る際に大活躍のUVプリンターとは?
UVプリンターはあらゆる材質・形状にデザインを印刷するのに適しているプリンターなので、オリジナルグッズやノベルティーなどを作る際によく使われています。
また、1つからでも、作成が可能なので個人で導入し、スマホカバーなどのオリジナル商品を制作・販売する人も増えてきています。
UVプリンターで印刷できるもの一覧【素材別解説】
UVプリンターの最大の強みは、「素材を問わず印刷できる点」にあります。
以下は印刷に適した代表的な素材です。
UVプリンターで印刷できる素材(定着性が高いもの)
素材名 | 主な用途 |
---|---|
アクリル | キーホルダー、看板 |
木材 | 木製雑貨、インテリア |
金属 | 名入れギフト、表札 |
ガラス | 記念品、プレート |
革・合皮 | 名刺入れ、財布 |
石材 | 表札、記念碑 |
プラスチック(PET、ABSなど) | スマホケース、文具 |
布地(ポリエステル等) | バッグ、Tシャツ(一部対応) |
一部素材にはプライマー処理(下地処理)が必要です。
印刷できない・印刷が難しい素材とは?
UVプリンターは、素材そのものの表面の種類や状態に影響を受ける印刷方法です。
そのためUVプリンターの性質上、印刷が不得意なものがあります。
インクが定着しない素材がある
ゴムやウレタンなどの素材はインクが表面で弾かれやすく、他にも樹脂などの材料表面に油分が付着している素材や、プラスチックや金属などの表面がツルツルしたもの(平滑すぎるもの)は、インクの密着度が低いので印刷の手間や時間がかかる場合があります。
他にもポリプロピレン(PP)・ポリエチレン(PE)・シリコン樹脂・フッ素樹脂・撥水コート面などの素材は相性が悪いと言われています。
性質上硬化しにくい色がある
一般的に白は反射しやすい性質を持っているので、紫外線照射をしても反射してしまうため硬化の効率が悪くなります。
また、白は透けやすい性質も持っているため、他のインクよりも厚めに印刷するので硬化しづらい原因にもなっています。
印刷が難しい素材まとめ
素材名 | 理由 |
---|---|
ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE) | 油性が高く、インクが定着しにくい |
シリコン、フッ素樹脂、撥水加工面 | 表面が滑りすぎて密着しない |
ゴム、ウレタン系素材 | インクが弾かれやすい、経年劣化の影響も大 |
白インク使用時の素材全般 | 紫外線を反射しやすく、硬化に時間がかかる |
UVプリンターで印刷できる理由|仕組みを解説
「なぜこんなに多くのものに印刷できるのか?」
その答えはUVプリンターの印刷方式にあります。
紫外線硬化インクとは?
UVプリンターで使用しているインクは、紫外線を照射すると硬化して固定化されます。
これにより、従来の印刷のように「素材への浸透」を必要とせず、素材表面に直接密着させることができます。
結果として、木材やアクリル、金属など、従来印刷が難しかった素材にも高精度な印刷が可能になります。
UVプリンターの活用シーン|印刷できる「もの」の具体例
UVプリンターの導入によって制作できる商品やサービスの幅が大きく広がります。
スマホケースやガジェット類
プラスチック素材のスマートフォンケースやイヤホンケースにフルカラーでデザイン印刷が可能。
オンデマンド制作にも対応。
アクリルキーホルダーやスタンド
アニメグッズやアーティストグッズとして人気の高いアイテム。
アクリル板に直接印刷し、レーザーカットと組み合わせて製作できます。
ノベルティ・販促品
企業ロゴ入りボールペン、マグカップ、USBメモリなど、小ロットの販促物に最適。
展示会や周年記念などにも活用されています。
革製品の名入れ・ギフト商品
本革・合皮の財布や名刺入れに名入れができ、ギフトとして高付加価値な商品展開が可能です。
店舗用サイン・什器
木製プレートやガラス製パネルなどに直接印刷可能で、店舗の世界観を演出する什器としても活躍します。
印刷品質を保つために知っておきたい「静電気対策」
なぜ静電気対策が必要?
印刷対象に静電気が発生していると「インクミスト」という不具合が発生します。
通常はプリントヘッドから吐き出されたインク滴がそのまま真っすぐ素材にのります。
しかし、静電気によってインクが散ってしまいインクミストが発生すると、結果としてプリントがぼけるなど不鮮明に印刷されてしまいます。
他にも重要な部品にインクが付着してしまうなどのプリンター自体のトラブルにもつながってしまうため、UVプリンターを使う際は必ず静電気対策を行うようにしましょう。
なおユーロポートでは、プラズマクラスター技術で静電気を除去できる「イオナイザー」も販売しています。
印刷物への埃の付着も防止できるので、印刷品質の向上にも一役買ってくれるのでおすすめです。
主な対策方法
- 印刷前に素材表面をアルコールで拭く
- 除電スプレーや除電ブラシを使用
- プリンター周辺の湿度管理(加湿器)
- イオナイザー(静電気除去装置)の導入
- アース接続を確実に(※電気工事士の確認推奨)
まとめ|UVプリンターは“印刷できるもの”が圧倒的に多い
UVプリンターは、紫外線硬化インクという革新的な技術により、あらゆる素材に印刷ができる優れた印刷機です。
インク1種類でここまで豊富なメディアに印刷できるプリンターは「UVプリンター」以外ありません。
素材ごとの相性はあるものの、正しい設定と事前準備を行えば、オリジナル商品、販促物、記念品、店舗ツールなど、幅広い商品に応用可能で、最近は様々な業種の方からも高い人気を誇っています。
ユーロポートでは様々なタイプのUVプリンターを扱っています。
素材持ち込みOKのデモンストレーションも行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
