今やネット上で簡単に自分のショップを開設し、自分がデザインしたオリジナルグッズを販売できる時代。
ひとりのクリエイターとしてオリジナルグッズの販売をしたいけれど、こんな悩みがでてくるのではないでしょうか。
「どうやって自分の商品を作るの?外注?」
「売れるグッズの予想がつかないから、まず何を作ったらいいかわからない」
「色々な種類のオリジナルグッズを販売したいけれど、少数で外注すると金額的に高くなりそう…」
「内製化を検討しているけれど、素人でもできるのかな?」
そこで今回はこれからオリジナルデザインのグッズを作成するクリエイターに向けて、同じデザインで量産・種類展開が可能で、外注するよりも効率的にグッズ作成ができる小型デジタルシルクプリンター『マイスクリーンa4』を私がグッズ作成しながらご紹介します!
目次
結果から言いますと、1枚の版からデザイン違いも含めて6素材9種類のグッズ作成ができました!
詳しく見ていく前に、まず『シルクプリント』とはどんな印刷方法かご説明いたします。
同じデザインで量産するのに最適!シルクプリントとは?
Tシャツなど布製品を大量生産するウェアプリント業界ではおなじみの印刷方法、シルクプリント。
「シルク印刷」「シルクスクリーンプリント」などと、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
フレーム(枠)に張ったフィルム状の「版」に細かな孔(あな)を作り、孔の部分にだけインクを落として印刷するという、仕組みとしてはとても簡単で昔からある印刷技法です。
この版を作る作業のことを「製版」と言います。
シルクスクリーンのメリットは、なんといっても一つの版で何枚ものTシャツに同じ柄を刷ることができる点、つまり大量生産できる点です!1つの版からグッズを作れば作る程コストが安くなります。
オリジナルグッズやノベルティなど、同じデザインでたくさん作成する際にオススメのプリントシステムなのです。
さらに、インクのカラーや種類も豊富で、汎用性が高いのもポイントです。
「シルク印刷は初期費用が高い」「大規模な設備や広い場所が必要」「手間と時間がかかる」とお考えの方こそチェックしていただきたい、小型でスピーディーにシルクプリントできるデジタル製版機『MiScreen a4』を今回はご紹介します!
コンパクトで様々な素材にオリジナルプリントができる「マイスクリーンa4」とは?
理想科学工業(RISO)の『MiScreen a4(マイスクリーンエーフォー)』は、卓上サイズの小型デジタルスクリーン製版機です。その名の通り、最大A4サイズまでの製版ができます。
シルクプリントは、以前は大きな設備や技術が必要な「乳剤製版」という方法が主流でしたが、昨今は技術や大きな設備が不要で、プリンターのように誰でも簡単に操作できる「デジタル製版」に変わってきています。
製品仕様
製版方式 | デジタルスクリーン製版方式 |
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解像度 | 203×203dpi |
製版時間 | 約35秒(A4サイズ) |
本体サイズ | 395(W)×110(D)×89(H)mm |
本体重量 | 約2.9kg |
最大製版サイズ | 210×300mm(A4サイズ相当) |
マイスクリーンの特長
マイスクリーンでも採用されている「デジタル製版」は、環境保全や水資源の節約も意識し水使用を大幅に削減した製版方法です。
地球環境に配慮したサステナブルなプリント方法としても注目を浴びています!
また、「デジタル製版」というエコでありテクノロジーな点から、EDS教育(持続可能な開発のための教育)や、STEAM教育(クリエイティブな発想で様々な問題を解決できる人材に育てていく教育)の一環として、学校での導入事例もあります。
もっと詳しく「デジタル製版」と「乳剤製版」の違いについて知りたいという方は、以下の記事をご確認くださいませ!
マイスクリーンa4がクリエイターにオススメなワケ
マイスクリーンがクリエイターにオススメな理由は5つあります。
その①:本体がとてもコンパクトで省スペース
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広い作業場所を確保できなくても、自宅やオフィス、アトリエなど狭い場所でも机1台分ほどのスペースがあればシルクプリントを始めることができます。
また、クリエイター活動の場を広げ、イベントやワークショップなどを行うようになっても気軽に持ち運び、シルクプリントを楽しむことができます!
その②:オリジナルグッズを小ロットから大ロットまで作成できる
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最初は様子をみて少量で、軌道に乗り注文が増えてきたら大量生産に切り替えができます。
その③:A4サイズの製版時間は約35秒とスピーディー
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乳剤製版だと洗浄や乾燥といった工程があり、1枚の版を完成させるまでに時間を要します。
しかし、マイスクリーンなら仕事の合間や隙間時間で製版・グッズ作成が可能です!浮いた時間を別の作業に充てることもできるため効率的です。
その④:外注に出す手間や費用が掛からない
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外注すると納期もかかり、融通が利かず、コストも高く付きますが、内製してしまえば最低発注ロット数の縛りもなく、自分のタイミングで製作できます。コストを安く抑えたい方に最適です!
その⑤:在庫を抱えるといった心配が不要
作る量を自分で調整できるので、売れ行き具合に左右され在庫を抱えてしまうといったことがありません!
このような点から、自分のオリジナルグッズ販売をしたいと考えているクリエイターやアーティストにマイスクリーンがオススメなのです!
デザインした柄をMiScreena4で製版する
では、刷っていくための版を用意していきます。
今回使用するデータはこちらです。A4サイズ内に、大中小の3つのデータを配置しています。
デザインには細かい網点(あみてん)も含まれていますが、果たして上手く印刷できるのか…?
製版方法
フレーム(枠)に両面テープでスクリーンマスター(フィルム)を貼り付けます。
マイスクリーンの無料専用ソフト『Screen Making(スクリーンメイキング)』を開き、印刷したいデータ(PDF・JPG・PNG)をソフト内にドロップし、インポートします。
ソフトからデータを送信すると…?
おや、パソコン画面で何やら動いています。
なんと、その後のやり方が動画で表示されています!
これなら初めての方でも問題なく製版できます。マイスクリーンはとても親切なんです!
では動画の通りにマイスクリーンにフレームをセットし、製版機本体のカバーを押して製版スタート。
本体カバーがスイッチになっていますので、手で押し込みます。途中で手を離さないでください。
製版機に枠が吸い込まれていくように流れていき、反対側から版が押し出されてでてきます。
カバーを押し込むこと十数秒…。
スクリーンマスターに細やかな孔があき、製版が完了しました !
Tシャツだけじゃない!いろいろな素材に刷ってみた!
製版が完了したところで、具体的にどんな素材へ刷れるかご紹介していきます。
シルクプリントはインクの種類を変えることによって、さまざまな素材に印刷できます。
通常、布に印刷する場合はシルクプリントでは標準的な「油性ゾルインク」を使用しますが、今回は布以外に紙にも印刷したいので、紙素材にも印刷できる水性インク『リルカラ―』を使用します。
では、実際に刷ってみたので1つずつ見ていきましょう!
①Tシャツ
最初はグッズの王道、Tシャツ!
一番上の大きなデータで印刷してみました。
ライブグッズやクラスTシャツなどで見かけるように、同じ柄の大量生産に向いています。
Tシャツだけでなく、長袖シャツやスウェットにも印刷でき、さらにボディカラーを変えれば多色展開も可能です!
②トートバッグ
次は同じデザインをトートバッグに印刷していきます。
A4サイズが収まる薄いトートバックはノベルティに人気です!
仕入れコストはとても安いのにも関わらずノベルティとしての質は高いため人気の理由も納得です。
しっかりとした厚手キャンバス生地のトートバッグはTシャツに続き定番のグッズです!
③紙袋
こちらはショッパーなどに良いですね。
グッズを作成・販売する際に、ショップオリジナルの袋で届いたらとっても嬉しいですよね!
世界観が統一され、よりブランド力が高まります。
ただし、マチのあるものなど段差があるとうまく刷ることができないのでデータのサイズには注意する必要があります。
④靴下
アパレル小物の靴下。
コーディネートのポイントにもなります。こちらは右下の小さい足跡のデザインで刷りました。
プリントする靴下を選ぶポイントは表面が平らの綿製であるかどうかです。
表面に凹凸のあるリブソックスや、ナイロンソックスではうまくいかないのでお気を付けください。
⑤紙コースター
紙コースターへは、左下の中くらいのデザインを使用します。
飲食店などで、ドリンクと一緒に提供される紙コースターにショップのロゴを入れたり、飲み物や季節によって柄を変えたりできそうです。 水性インク『リルカラ―』で刷っているので紙にも印刷できます。
布とはまた違った風合いが出て面白いですね!
紙だけでなく、コルクコースターにも印刷できます。
⑥コルクコースター
コースターはTシャツなどに比べ販売価格が安いので、お客様にも購入してもらいやすくなると考えます。
コルクのような表面が少しざらついた素材へ印刷する場合、 スキージーを立てて刷ることでインクの落ちが少なく、キレが良くなり、滲みを防ぐことができます。
おまけ
Tシャツが余ったので、コースターと同じデータでワンポイントTシャツを作成しました。
主張しすぎない感じで仕上がり、こちらも立派なグッズになりました!
ポケットTシャツなどにもよさそうです。
1つの版から同じ柄のグッズをたくさん作ることができた!
1枚の版から、デザイン違いを含め、なんと6素材・9種類のグッズを作ることができました!
これなら、何を作ったらいいか悩んでいるクリエーターもマイスクリーンが1台あれば様々なグッズ作成、デザイン展開が可能ですね。
網点もきれいにしっかり印刷されています!
まとめ
ものづくりが好きでグッズ販売を検討しているクリエイターやアーティストにオススメのマイスクリーン。
ぜひ皆さんも『MiScreen a4(マイスクリーンエーフォー)』を使ってオリジナルデザインの作成をし、素敵なものづくりライフをお過ごしください♪
また、実際にオリジナルプリントグッズを販売するとして、「刷ったTシャツを何枚販売するとマイスクリーンの元をとれるのか?」が気になると思います。
以下のコンテンツでは実際に試算をしていますので、ぜひ具体的な数字を確認してみてください!
今回ご紹介した機械
デモンストレーション
ユーロポートでは、デモンストレーションが可能です。 実機が動いている様子を見て、印刷スピードや実際の大きさ、印刷品質をご自身の目でお確かめください。
また、遠方の方や、まとまって時間をとるのが難しい方は、「オンラインデモンストレーション」も可能です。ご自宅や職場からパソコンひとつでデモンストレーションをご覧いただくことができ、気になる点もその場で質問ができるので、スムーズに機種検討が行うことができます。